徳島・香川・愛媛・高知にまたがる四国では、中央を貫く四国山地が、集落の配置や交通の流れに深く関わってきました。四国山地は島の内側を大きく占め、川は山から海へ短い距離で下り、集落は谷筋や斜面、わずかな平地に沿って営まれてきました。平野の広がりよりも、山と川に刻まれた小さな生活圏の連なりが、この地域の輪郭をつくっています。
そのため四国の限界集落化は、単に人口が減るというだけでは捉えきれません。道の細さ、谷を越える移動、山腹に残る農地、災害時の孤立しやすさ。そうした条件が、高齢化や担い手不足と重なります。ここでは、急峻な地形の中で続いてきた暮らしに目を向け、四国各地の集落と自治体の現在を記録していきます。
